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◇首・肩・腰の痛み◇

今回のテーマは
頸椎症、五十肩、腰痛についてを特集致します。

頸椎症、五十肩、腰痛(坐骨神経痛、椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、骨粗しょう症など)は
運動不足や姿勢不良や筋力の低下など生活習慣の変化によって若い年齢層にも増えています。
漢方療法と適切なストレッチや筋力強化の鍛錬によってよくなります。

五十肩は、筋肉、腱、腱板などの加齢による退行性変化を基盤として、関節包や滑膜、腱や腱板

(肩関節の回旋運動を行う筋肉の腱の集まり)などの肩関節周囲の組織に生じる炎症性の疾患で

あります。

炎症が長期にわたり関節包内で癒着を起こすと、癒着と痛みのため関節の動きが制限されて、

肩関節が動かせなくなってしまいます。

大半の五十肩は漢方薬と肩関節ストレッチにてよくなります。

夜間痛は肘に下に枕などをおいて痛みのない肢位を確保するとらくになります。


 肩関節のストレッチ

肩関節疾患の治療は薬の服用と同時に肩関節のストレッチが大切です。

肩関節の障害の程度に応じたストレッチプログラムを作成、指導します。







 五十肩の代表的な漢方療法

肝腎不足(筋肉、腱、腱板の衰えや弾性の低下)が基礎にあり、
内因(肥満体質や飲酒など)や外因(風寒や風湿)の邪が停留して生じた痰が経絡を阻滞し、
さらに肌肉の間にも集まり素因が形成される。
普段あまり使わない動作(上のもを取る・後ろのものを取るなど)により腱や腱板に炎症を起こし発生する。

基本的な弁証と治方

弁証:痰阻経絡・瘀血   
治方は行気化痰・活血化瘀
   二朮湯合桂枝茯苓丸(通導散)

その他の方剤
   独活寄生湯、疎経活血湯
   葛根湯
   越婢湯加朮湯
   薏苡仁湯
   五積散
   桂枝加苓朮附湯


椎体に増殖したとげ状の骨(骨棘)による、脊髄神経根および脊髄が圧迫されさまざまな症状が現

れる。

神経根症は、脊髄神経根が圧迫されたもので、首の後ろ側、肩、腕の痛みやしびれが現れる。動

きのいちばん多い第5〜第6頸椎にもっとも多く、ついで第6〜第7頸椎、第4〜第5頸椎にみられ

る。

頸椎症性脊髄症は、脊髄が圧迫されるもので、上肢の細やかな運動の制限、歩行障害、排尿障

害などが現れる。

頸椎症は程度の差こそあれ、中年では約40%の人にみられる疾患である。


 頸椎症の代表的な漢方療法

気血不足・肝腎不足  
  補気血・益肝腎・活血止痛  独活寄生湯

腎陽虚        
  補腎益精・温腎壮陽     八味地黄湯・牛車腎気丸・右帰飲・右帰丸

腎陰虚        
  補腎益精・腎陰清虚熱    六味地黄湯・知柏地黄湯・補陰湯

寒湿         
  散寒除湿           五積散・桂枝加苓朮附湯・苓姜朮甘湯・薏苡仁湯

肝鬱気滞          
  疎肝行気・止痛        柴胡疎肝湯・四逆散・加味逍遥散

血瘀             
  活血化瘀           疎経活血湯・冠脉通塞丸・桂枝茯苓丸・通導散・調栄活絡湯
腰痛
腰痛の主な原因には、ぎっくり腰・椎間板ヘルニア・腰部変形性脊椎症・骨粗鬆症・坐骨神経痛など骨・筋肉・腱・靱帯の疾患と、膵炎、子宮・卵巣、腎臓・前立腺・膀胱などの癌で生じるものがある。

■坐骨神経痛
坐骨神経痛の原因には、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、脊椎分離症、脊椎すべり症、変形性脊椎症などがある。
症状は、臀部から大腿後面、下腿外側面、足にかけての痛みが特徴である。重だるい感じ、圧迫感や放散痛、電撃痛などさまざまである。しばしば、下腿の筋力の低下、下腿外側と足の知覚麻痺をともなう。

■椎間板ヘルニア
加齢にもとづく椎間板の変性を背景にして、種々の程度の外力が加わり発症する。下肢を伸展したまま上げていくと神経が伸展され痛みが増強する特徴がある。

■腰痛症
筋肉、筋膜の障害によるものがほとんどである。姿勢不良によるものも多い。症状は腰痛のみで、下肢の痛みや麻痺などの症状はない。


 腰痛の代表的な漢方療法

気血不足・肝腎不足  
  補気血・益肝腎・活血止痛  独活寄生湯

腎陽虚        
  補腎益精・温腎壮陽     八味地黄湯・牛車腎気丸・右帰飲・右帰丸

腎陰虚        
  補腎益精・腎陰清虚熱    六味地黄湯・知柏地黄湯・補陰湯

寒湿         
  散寒除湿           五積散・桂枝加苓朮附湯・苓姜朮甘湯・薏苡仁湯

肝鬱気滞          
  疎肝行気・止痛        柴胡疎肝湯・四逆散・加味逍遥散

血瘀             
  活血化瘀           疎経活血湯・冠脉通塞丸・桂枝茯苓丸・通導散・調栄活絡湯
@いすに腰掛けるつもりでお尻を後ろに引く。

Aひざを胸に近づける。

B軽くひざを曲げ、上体を起こす。苦しければ背中の下に座布団などを置く。

C体を支えながら、太ももを持ち上げる。

D上体を曲げて腰を伸ばす。

E左右交互に股(こ)関節を伸ばす。

Fつま先を上げて、交互に太ももの裏側を伸ばす。

G後ろ足のかかとを上げて、足のつけ根を交互に伸ばす。
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